Udemyとストアカ、自社サイトでの講座販売は何が違う?

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「Udemy」「ストアカ」「自社サイト(WordPressやSTUDIOなど)」——オンライン講座を販売しようと思ったとき、最初に迷うのが「どこで売るか?」という選択です。
それぞれのプラットフォームには、集客力、手数料、販売の自由度などに大きな違いがあります。間違った選び方をしてしまうと、せっかくの良い講座も「誰にも届かない」「全然利益が残らない」なんてことにもなりかねません。

この記事では、初心者の方にもわかりやすく、Udemy・ストアカ・自社サイトの違いを徹底比較。あなたの目的に合った販売方法がすぐにわかるよう、比較表と目的別のおすすめルートも紹介します。

「講座を作ったけど、どこで売ればいいかわからない…」という方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

そもそも「Udemy」「ストアカ」「自社サイト」とは?

オンライン講座を販売できる場所には、大きく分けて「プラットフォーム型」と「自社サイト型」があります。その代表例が、Udemy(ユーデミー)ストアカ、そして**自社サイト(WordPressやSTUDIOなど)**です。それぞれに特徴があり、適した使い方があります。ここでは、初心者にもわかりやすく、それぞれの概要と向いている人の特徴を紹介します。

Udemyとは?|世界最大級の講座プラットフォーム

Udemyは、アメリカ発の世界最大級のオンライン講座プラットフォームです。日本ではベネッセが運営パートナーを務めており、ビジネス系・ITスキル系の講座を中心に多くのユーザーが集まっています。

特徴としては、「とにかく集客力が強い」点が最大の魅力です。講師が何もしなくても、Udemyの中で自動的に集客してくれるため、初心者でも受講生を獲得しやすい傾向にあります。ただし、講座の審査がある点と、自動割引制度により価格が大きく下がることが多く、販売単価は低くなりがちです。

向いている人は、まずは実績を作りたい初心者や、講座販売の流れを学びたい人。スキルがなくても販売のハードルが低く、最初の一歩には最適です。

ストアカとは?|日本国内向けの個人講師向けマーケット

ストアカは、日本国内を対象とした講師マッチング型のプラットフォームです。個人が気軽に講座を出品できる点が特徴で、オンラインとオフライン両方に対応しています。Zoom講座も多く、手軽に受講・提供できる仕組みが整っています。

特徴としては、日本語で完結する操作画面や、「講師レビュー」や「プロフィール」が信頼性につながりやすい設計がされています。また、対面講座に強い点も他とは異なる特徴です。

向いている人は、日本人を対象に個人講師として活動したい人や、1対1・少人数の講座に強みがある人。リアルタイムで受講生と関わる講座設計にしたい方にはぴったりです。

自社サイトとは?|自由度が高いオリジナル販売ルート

自社サイト(WordPress、STUDIO、Shopifyなど)を使えば、自分自身の講座販売ページをゼロから構築することができます。デザインや価格、セールスページなど、すべて自由に設計できるのが最大の特徴です。

利益率が高く、顧客情報を取得してメールマーケティングを行うことも可能。LTV(顧客生涯価値)を意識した販売戦略を組み立てられるのも自社サイトの強みです。ただし、集客はすべて自分で行う必要があるため、SNSや広告などマーケティング力が求められます。

向いている人は、ブランディングを重視したい方や、高単価の講座を販売したい方、すでに集客経路を持っている方です。販売だけでなく事業として講座を育てていきたい方には、自社サイトが最も適しています。

比較表|3つの販売手段の違いまとめ

Udemy、ストアカ、自社サイト。この3つの講座販売手段は、それぞれに「強み」と「注意点」があります。以下の比較表では、初心者が気になる集客力・自由度・利益率・顧客管理などの観点から違いを整理しました。

項目Udemyストアカ自社サイト(例:STUDIO, WordPress)
集客力非常に強い(国内外にリーチ)中程度(国内メイン)自分で集客が必要
手数料約50%(プロモ適用時)約10〜20%決済手数料のみ(約3〜5%)
自由度低(審査あり/制限多め)中程度(内容は自由だがUI固定)高(デザイン、価格、構成すべて自由)
販売価格の決定権実質制限あり(自動割引適用)自由(自分で価格設定可能)完全に自由に価格を設定できる
ブランディング弱い(Udemy色が強い)中程度(講師ページあり)強い(サイト全体でブランド演出可能)
顧客情報の保有不可(メール取得も不可)一部可(制限あり)可能(メルマガ・ステップメールなど活用可)

たとえば、「まずは講座を見つけてもらいたい」という初心者にはUdemy、「国内ユーザーに向けた信頼ある販売をしたい」ならストアカ、「自分のブランドを構築して利益を最大化したい」なら自社サイトがおすすめです。

初心者はどれを選べばいい?目的別おすすめルート

講座を販売する際に「どこで売るか」は、ゴールによって選び方が変わります。ここでは、よくある3つの目的別におすすめの販売手段を紹介します。

まずは実績を作りたい人 → Udemyかストアカでスタート

「まずは1本目を売ってみたい」「誰かに講座を買ってもらう体験をしたい」という場合には、Udemyかストアカが最適です。
どちらもプラットフォーム内に既存の受講生がいて、自分で集客をしなくても、ある程度のアクセスを見込めます。

特にUdemyはグローバルな集客力があり、レビューも蓄積されるため、**「売れた実績」や「受講者の声」**が得やすいのが魅力です。ストアカも、国内ユーザー中心で対面講座など柔軟に対応できる点が初心者にとって心強いポイントです。

ブランディングして長期で売りたい人 → 自社サイト

「講座を“商品”ではなく“事業”として育てたい」「自分の名前で信頼を積み上げていきたい」場合は、最初から自社サイトでの販売がおすすめです。

自社サイトなら、デザイン・価格・販売フローまで完全にコントロールでき、講座を通して“自分の世界観”を打ち出すことが可能です。加えて、メールアドレスの取得やステップメールの配信など、リストマーケティングができるのも大きなメリット。時間はかかりますが、長期的に見ればファンを育てていける“資産型のビジネス”になります。

集客に自信がある人/広告が使える人 → 最初から自社サイトもアリ

すでにSNSやブログで集客導線がある人や、広告でリードを集められるスキルがある人は、いきなり自社サイトで販売するルートも十分アリです。

なぜなら、自社販売は利益率が高く、購入者の情報もすべて手に入るため、購入後の継続販売(バックエンド)やクロスセルがしやすいからです。また、ステップメールやリターゲティング広告を使えば、LTV(顧客生涯価値)を高める設計が可能になります。

「講座を売って終わり」ではなく、「売ってからが本番」という視点を持っている人には、最初から自社サイトでの販売がビジネス的に合理的です。

よくある質問(FAQ)

Q. Udemyで売れた講座は、自社でも販売していいの?

基本的には可能ですが、注意が必要です。Udemyでは「Udemy for Business」に選ばれた講座など、一部に独占販売の制限がかかるケースがあります。しかし通常の講座であれば、自社サイトや他のプラットフォームでの同時販売は禁止されていません。

ただし、同じ講座内容でも価格差をつけすぎるとユーザーに混乱を与えるため、販売戦略としては使い分けが重要です。Udemyではプロモ価格で広く認知を取る、自社では高付加価値で本命商品を売る、という組み合わせもおすすめです。

Q. 途中でプラットフォームを移行することはできる?

可能です。実際、多くの講師が最初はUdemyやストアカで実績を積み、自社サイトに移行しています。理由は、利益率アップブランド構築のためです。

ただし、完全移行の際は「講座のURLが変わる」「受講履歴が引き継げない」「レビューの資産が使えない」といったデメリットもあるため、一時的に併売期間を設けるなど、スムーズな移行設計がポイントです。

Q. 自社サイトで売ると信頼性が下がりませんか?

結論から言えば、設計次第でいくらでも信頼性は高められます。たしかに、Udemyやストアカのような知名度がない分、「よく知らないサイトから買うのは不安」と感じるユーザーもいます。

ですが、購入前に次のような対策を取れば問題ありません。

  • プロフィールや講座紹介ページを丁寧に作る
  • SNSやブログでの活動履歴を見せる
  • お客様の声(レビュー)を掲載する
  • 初回限定価格や返金保証をつける

むしろ、自社サイトだからこそ“信頼される講師像”を自由に演出できるのが強みでもあります。特に講座の価格が高くなるほど、「どんな人が教えているか」「どんな想いで作っているか」などが購入の決め手になりやすいのです。

まとめ|講座の販売は「どこで売るか」も重要な戦略

オンライン講座の成功は、「いい講座を作ること」だけではありません。どこで、どう売るかという販売戦略が大きく成果を左右します。

Udemyやストアカのようなプラットフォームは、すでに多くのユーザーがいるため、初心者でも講座を見つけてもらいやすいという強みがあります。ただし、販売価格の制限や手数料、ブランディングの難しさといった制約もあるため、「とにかく実績を作りたい」「講座販売の感覚をつかみたい」といった目的には適しています。

一方、自社サイトでの販売は、すべてを自分で設計できる反面、集客や信頼構築を自力で行う必要があるためハードルは高めです。しかし、価格設定も自由、利益率も高く、顧客リストを活用してLTVを上げる仕組みもつくれるため、長期的に安定して講座ビジネスを育てたい人には最適です。

まずはプラットフォームで経験と実績を積み、その後、自社販売にスライドしていく。これが、もっとも失敗しにくく、着実にスキルと信頼を積み上げられる現実的なステップだといえるでしょう。

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